ビジネスに役立つ情報サイト。 ヤマダ電機法人営業部と連動し、中小企業に役立つ経営情報やIT情報を発信します。

RSSfeed

2016.05.31 (シャニム55号掲載)

「PC周辺機器」最前線

 

設置環境見直し必至の無線LAN
NASはマイナンバー対策にも有効

 

  • 進化するPC周辺機器! 話題&注目の3カテゴリーを解説
  • 端末環境が激変した無線LAN機器はリプレイスで快適性がアップ
  • マイナンバー対策や電子帳簿保存システムの導入などにNASが有効
  • 液晶ディスプレイは画面のワークスペースが生産性を左右

 

IT機器としては脇役的な存在と見られがちなPC周辺機器だが、これらを効果的に活用することでビジネスの効率や生産性は大きく向上する。そこで今回は、「無線LAN」「NAS」「液晶ディスプレイ」の3カテゴリーについて、最新動向を解説していく。

 

無線LANアクセスポイント
快適&高速モデルが続々登場!

新モデルへのリプレイスや新規導入を最も検討してほしいカテゴリーが、この無線LANアクセスポイントである。というのも、Wi-Fiを取り巻く環境が以前とは大きく変化したことが理由だ。

具体的には、「スマートフォン(以下、スマホ)とタブレット端末が急速に普及したこと」と「最新規格対応の端末が増加したこと」などである。

ビジネスや生活に、スマホやタブレット端末が浸透したことで、1人当たりの無線接続を行う端末台数が急増している。さらに、コンテンツの大容量化などとあいまって、無線LANアクセスポイントへの通信負荷は急速に高まった。

しかも、こうした環境変化はここ数年、具体的には3~5年程度で一気に起きたこと。その頃に発売されていた無線LAN機器では、スマホやタブレット端末での利用まで想定して設計されていないため、オフィス環境や活用シーンなどによっては、通信が安定せず生産性ダウンにつながることもあるという。

特に、この影響を大きく受けるリスクがあるのは教育現場だろう。周知のように、国は2020年までに小中学校の生徒1人に1台のタブレット端末を整備することを目標に掲げている。

そのインフラとして、校内への無線LAN環境の整備や見直しは急務の課題。しかも1クラス30人前後、あるいはそれ以上の生徒が一斉にアクセスするため、多台数接続や高い通信負荷への耐久性などを備えていなければならない。

こうした環境変化や課題に応えるため、メーカー各社は設計やファームウエア、機能などを見直して開発したモデルを相次いで投入。例えば学校向けでは100台前後の同時接続が可能な機器や、通信品質を平準化する機能を持つ法人モデルなどが製品化されている。

そして、最新規格に対応した端末の増加だ。現在、製品化されているもので最も新しい無線LAN規格は「IEEE 802.11ac」。従来規格では最速の11nと比較した場合、規格値でのデータ通信速度は約11.5倍と超高速である(実際の速度は製品により様々)。

国内で対応製品が発売されたのは約3年前。当時は対応する端末なども少なかったが、昨年来からかなり充実してきた。

11ac対応端末の性能を存分に引き出すには、同規格準拠の無線LANアクセスポイントが不可欠。最新規格から既存規格まで対応した最新モデルなら、規格が混在する端末環境でも安心かつ快適な活用が可能だ。

 

設置が難しい場所にも対応

また、外国人旅行者の増加や2020年東京オリンピック開催に向けて観光地やホテルなどでは、Wi-Fi環境の整備が不可欠となってきた。

だが、温泉街や海辺などは電子機器を設置するには厳しい環境で、「無線LANを引けるわけがない」との声も聞く。こうした声に応え、最新モデルでは動作温度の範囲が広く、防水や防じんに加え腐食にも強いといった、屋外設置を前提とする無線LANアクセスポイントが登場。観光スポット全域、源泉に近い温泉旅館、ビーチやプールサイドはもちろん、校庭や畜舎などでも無線環境を構築できる。

 

NAS
高性能と多機能化で広がる用途!

最近、PC周辺機器で注目度が増しているのがNAS(Network Attached Storage)だ。NASとは、ネットワークに接続して使うハードディスクドライブ(HDD)のことで、ファイルサーバーやデータ保存などに活用されていることは周知の通り。

外付けUSBハードディスク(USB HDD)がLANケーブルでネットにつながっただけと解されることも多いが、その構造はPCとほぼ同じ。プロセッサー(CPU)、メモリー、LinuxやWindowsなどのOSが搭載されているので、様々な機能の装備や追加が可能だ。

例えば、セキュリティソフトやログ管理ソフトなどをインストールして安全性を講じれば、2016年1月にスタートしたマイナンバー対策になる。

さらに、2015年9月には「電子帳簿保存法」が改正され、ログ情報とタイムスタンプを残すことで、すべての領収書や契約書をスキャナ読み取りにより電子保存できる。この機能をNASに持たせてしまえば、電子保存システムを大きな負担なく構築できるというわけだ。

以前のモデルは、スペック的にそれほど高いとはいえなかったが、最新の法人向けモデルはCPUなどの基本性能が大幅に向上している。データ転送の高速化はもちろん、インストールにより様々な機能を追加しても快適に使える。

データのバックアップに関する標準機能も、「レプリケーション(別のHDDにデータを複製)」や「クラウド連携」など多彩化しており、BCP(事業継続計画)対策にも効果的だ。

また、NASには映像や画像のバックアップに特化し、再生機能を備えたモデルなどもラインアップが増加。ホームよりの製品と見られがちだが、これをデジタルサイネージ用途に活用するといった例も出てきた。ぜひ、注目しておきたい。

 

液晶ディスプレイ
高精細、大型化、機能も多彩に!

パソコンワークに欠かせない周辺機器の1つに、液晶ディスプレイがある。その最新モデルは4Kの登場や大画面化などの進化を背景に作業スペースは拡大しているが、ビジネス現場ではタブレット端末やノートPCの浸透で逆にスペースは狭くる傾向が見受けられる。

だが、液晶画面のサイズは生産性に直結する。スペースが広いほど、確認できるファイル数が増えるので閲覧性が高まり、ウインドウを切り替える手間やストレスを削減すると共に、思考中断を防ぐことが可能だ。実際に、これらを実証する多くの調査結果が大学や研究機関などから報告されている。

ワークスペースの確保は、それほど難しくないはずだ。ノートPCやタブレット端末がメインだとしても、オフィスに大型のディスプレイを設置することで、デスクでは端末と接続して効率的に作業を行える。デスクトップPCなら、大型タイプへのリプレイスや、1台追加してデュアルモニターといった環境も整えられる。

さらに、最新ディスプレイは機能面でも進化しており、その1つがブルーライトの低減機能だ。

最近のビジネス環境では、モバイル端末の普及でディスプレイを見る時間が以前より圧倒的に長い。特にバックライトにLEDを採用するディスプレイではブルーライトが強く発光されており、これが眼精疲労や目の痛みを引き起こすといわれ、作業効率の低下にもつながっている。

ブルーライトを低減できるメガネやフィルターなどもあるが、この機能が搭載された最新ディスプレイなら快適に使えるので、生産性アップにも効果的といえるだろう。

 

注目3カテゴリーの最新トレンド概要

用途 概要
無線LAN
アクセスポイント
最新モデルは、ビジネス分野でのスマートフォンやタブレットの浸透により変化した端末環境に適した設計や機能を持つ。また、学校、ホテル/観光地、商店街といった場所や用途を明確にしたモデルがラインアップされるようになった
NAS 高性能プロセッサー(CPU)や大容量メモリーの搭載などにより、データ転送速度などの基本スペックが向上。バックアップや復旧などの関連機能が進化し、操作も簡単になってきた。また、特定の用途向けに機能を絞ったタイプも増えている
液晶ディスプレイ 画面サイズの大型化と4K対応機などの登場による高精細化で、視認性が向上している。ブルーライトの低減やフリッカー(画面のちらつき)現象の低減などの付加機能を搭載する最新モデルも増えてきた

 

29-01

スマートフォンやタブレット端末の登場、ノートPCの小型化などを背景に、
ビジネスの生産性アップでは周辺機器の重要性が高まっている

 

 

<< 前へ | 次へ>>

記事一覧に戻る

  

 

goods_icon.gif