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2014.02.28 (シャニム46号掲載)

カタログの読み方 第1回 1


第1回:プリンター&複合機/生産性

大量プリントか素早い1枚印刷か
用途に応じて異なる重視スペック

 

 

まずは求める生産性を明確に

 プリンターにおける生産性アップとは、「いかにストレスなく快適に印刷できるか」だ。複合機なら、これにコピーやスキャン機能が加わる。

 基本性能が向上し、多機能化も進む最新モデルを導入すれば、それだけで生産性がよくなることも事実だが、その効果を最大限に高めるには「求める生産性を明確」にして、その実現に結び付くスペックをカタログなどで確認することが必要だ。

 例えば、一度に数十枚の資料を短時間で印刷したいといった大量印刷の用途なら、連続印刷速度や最大給紙枚数などをチェックするといった具合である。

 以下、目的別の生産性アップについて①大量プリント、②多頻度少数枚印刷、③コピー──この3つを解説していきたい。

 

大量印刷は連続速度を重視

 まず、プリンターや複合機の最も基本的なコア機能が印刷だ。これを快適にこなすための重要なスペックが、カタログなどの「連続印刷速度」であることは周知の通り。

 特に、何十枚ものドキュメントをスピーディーに出力したい①大量プリントのニーズでは、最も重視したいポイントだ。

 連続印刷速度は、1分間当たりにプリント可能な枚数としてカタログなどでPPM(paper per minute)と表記されているスペックである。この数値が大きいほど、基本的に大量出力時の生産性は高い。

 PPMと共に、連続印刷速度を表す指標としてビジネスインクジェット機などに見られる単位がipm(image per minute)である。これは国際標準化機構(ISO)が定めた条件に基づき計測された1分間の出力枚数だ。

 これに対して、PPMはメーカー条件による算出値である。いくつか条件の違いはあるが、ipmは異なるドキュメントを、PPMは同じドキュメントを連続印刷するという点で大きく条件が違う。このため両単位が併載されている場合、PPMとipmでは数値が異なる。

 いずれの場合もカタログ表記の数値は最速値であり、数値が大きいほど高速で大量印刷に有利な点は変わらない。ただし、使用しているPCやソフト環境、出力するコンテンツなどにより出力速度は左右されるもの。気になるようであれば、測定条件と自社の環境や印刷内容を比べてみるのもいいだろう。

 最近は、自動両面プリント機能を標準やオプションで装備するモデルが増え、用紙消費節約のため同機能が機種選びの条件となることも多い。

 生産性の視点で見た場合、両面プリント時の連続印刷速度もチェックすることを勧める。特に、両面印刷が必須とされている事務所などでは欠かせないチェック項目である。というのも、片面と両面の印刷スピードが必ずしも同レベルとは限らないからだ。

 表裏印刷のドキュメントを出力する機会が多いならば、両面プリント機能搭載の有無だけでなく、スピードもしっかりとチェックしたい。


ウォームアップは重要項目

 次に、②多頻度少数枚印刷の生産性をアップするためのチェックポイントである。大量プリントを優先する場合とは、見るべきスペックや機能は異なる。

 数枚のドキュメント印刷で重視するべきスペックは、「ファーストプリントタイム」と「ウォームアップタイム(またはリカバリータイム)」。数枚程度の出力では、連続印刷のスピードよりも、印刷指示をかけてから用紙が排出されるまでの時間が快適性に大きく影響するからだ。

 PCから印刷ジョブの指示をかけて1枚目を排出するまでに要する時間を示すスペックがファーストプリントタイムであり、これが短いほど素早く印刷できる。ただし、ファーストプリントタイムは機器が待機している状態からの出力時間であり、スリープなど節電モードからの出力では定着器を温めて印刷可能な状態に復帰させるウォームアップタイムを加味することが必要となる。

 例えば、ファーストプリントタイムが7秒でウォームアップタイム13秒というスペックなら、印刷指示から約20秒で最初の1枚を出力できるわけだ。この時間が短いほど素早く印刷することができ、少数枚印刷の生産性を重視するなら連続印刷速度よりも、印刷ジョブの立ち上がりに関係するファーストプリントタイムとウォームアップタイムを優先したい。

 節電とのトレードオフだが、プリントが集中する時間帯は常に待機状態に設定してウォームアップタイムを短縮するなど、活用面で工夫することも生産性アップの1つの方法である。

 また、とにかく急いでプリントしたいといった際に役立つのが、USBメモリーを介した「USBダイレクト印刷」だ。複合機などにUSBメモリーを差し込み液晶画面などでファイルを選択するだけ。PCから印刷指示をかけるよりスピーディーに出力できる。同機能を標準装備するモデルも増えているだけに、活用してはどうだろうか。

 

コピーは読み取り速度も確認

 ③コピーにおける生産性アップの考え方は、基本的には印刷の場合と同じだ。大量コピーでは「連続複写(コピー)速度」を、数枚程度ならウォームアップタイムと、コピー指示をかけてから1枚目が排出されるまでの時間を示す「ファーストコピータイム」をチェックすればよい。

 連続印刷速度と連続複写速度は同じことが多いが、モデルにおいては異なる機種もある。ファーストプリントタイムとファーストコピータイムも同様だ。参考までに確認しておくといいだろう。

 これらに加えて、コピー用途として生産性を上げるにために注目したいスペックが「原稿読み取り速度」だ。これは、紙ベースのドキュメントを電子データ化するスキャナー機能にも共通するポイントで、もちろんスピードが速いほど生産性は高くなる。

 コピー枚数のニーズに関わらず原稿自動送り装置(ADF)は必須で、大量コピーを重視する場合には「最大セット枚数」を確認したい。

 さらに、最近の傾向として表裏印刷のビジネス文書も増えていることを考えると、「両面同時スキャン」も検討したい機能といえる。例え数枚でも、フラッドベッドで片面ずつ裏返しながら作業することを考えれば、その高い生産性はいうまでもない。複合機を選ぶ際には、外せない機能だ。

 このADFや原稿読み取り速度に関連して、ぜひチェックしておきたい項目が「内蔵メモリー」である。コピーやスキャンだけでなく、大量プリントや高精細で複雑なドキュメントを印刷する場合の快適性にもつながるスペックである。

 端的にいえば、内蔵メモリーの容量が大きいほど基本的には印刷とコピーの生産性や快適性が高まる。PCとメモリーの関係をイメージすると理解しやすいだろう。扱えるドキュメントデータ量が大きくなれば、余裕ができるというわけだ。

 また、コピーでは複数原稿を仕分けてコピーする「ソートコピー」や、複数原稿を1枚の用紙に集約してコピーする「ページレイアウト(割付コピー)」といった機能を有効活用することも、生産性アップにつながる。改めて、確認してはいかがだろうか。

 

 

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