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2013.05.31 (シャニム43号掲載)

世界のブランド 「ヤマダ」に集結! 4


太陽光発電トップインタビュー

EPCのノウハウを日本でも存分に発揮

 

中国ソーラー第二世代の星
ETソーラー
中華人民共和国江蘇省南京市

 

ET Solar Group/
Patrick Guo Vice President

パトリック・ゴー 副総裁

 

 

聞き手征矢野毅彦(シャニム編集長)
写真深田勉

 

中国初のEPC会社

 ── まずは御社の特長からご紹介ください。

 パトリック 当社は2005年、江蘇省で設立した会社です。工場は泰州にあり、現在の生産キャパは1GWほど。従業員数は約3500人で、そのうち約200人が海外におります。会社の大きな特長は、モジュールの製造だけではなく、ソリューションを提供していることです。日本ではまだモジュールだけですが、ヨーロッパではEPC(設計・調達・建設)や融資のお手伝いなどを行なっています。

 ── 御社のホームページに「EPCサービスに従事する中国初の会社」とあり、少し意外に感じました。

 パトリック 2005〜06年当時、EPCを事業化する中国メーカーはなかったんです。パネルの製造販売会社ばかりだったので、我われはEPCに目を付けました。大きな差別化策になると考えたのです。

 今では主にヨーロッパで年間200MWのEPC能力を持っており、これまでに手がけたEPC実績も200MWを超えています。これは設立当初からEPCへの取り組みを強化し、技術力を磨いてきた結果です。

 ── ここ1〜2年、中国の大手太陽光発電メーカーの経営が厳しいというニュースが頻繁に伝えられています。そういう中、今も右肩上がりの成長を続けている御社とは、そのあたりに違いがありそうですね。

 パトリック そうです。EPC事業を手がけているので、マーケットが悪い時はモジュールのプロフィットが低く、システムの方が高いからEPC事業を強化します。そしてマーケットがいい時はモジュールが多くのプロフィットを持つため、主にモジュール販売にフォーカスします。

 それともう一つ、我われはリスクをマネジメントできることが強みです。大手メーカーの多くは垂直統合といって、インゴットやセルの製造、モジュールの組み立てまでをすべて自社で行なっていますが、これはキャッシュフローのプレッシャーがものすごく大きく、しかも在庫過剰を起こしやすいでしょう。

 当社は垂直統合も採用していますが、長年の事業経験により、ウェイファ、セル、モジュールまでの生産キャパを科学的に管理しています。そのため市況が悪い時に、こういうフレキシブルな生産キャパでリスクをマネジメントできます。

 現在、当社は国内外の大手メーカーと協業していますので、フレキシブルで優れたサプライチェーンに自信があります。もちろんサプライチェーンばかりでなく、製品品質のリスクも軽減できます。25年間の長期保証に加えて、国際的な製品保証と保険を備えています。

 

日本製の部材を多用

 ── 日本でもEPC事業をスタートされるのですか。

 パトリック 日本でも徐々に手がけていく計画ですけが、最初はそれほど多くはやらないつもりです。当社のドイツのEPC部隊は30人以上の専門エンジニアがおり、その多くは地元の経験者です。2012年からはヨーロッパ以外の地域でのEPC事業を開始しており、日本も視野に入れています。そのためには、まず信頼できるパートナーを選び、経験を分かち合うことが重要です。日本の金融機関も今後、太陽光発電への融資を積極化するでしょうし、それらを考えながら慎重に取り組みます。

 ── なるほど。では、御社の太陽光発電モジュールの強みをお聞かせください。

 パトリック 一つは種類が多いことです。一般的なモジュール以外に、例えば透明モジュールや塩害対策モジュール、そしてカスタム・メイドのモジュールなどです。

 また、日本の大手メーカー製の部材やラミネート装置などを多く使っており、高品質で劣化防止に優れていることも大きな特長です。

 もともと2005年に製造ラインをセットアップした際、日本のエンジニアに設計を依頼しました。それ以来、日本の部材や装置を多く使ってきています。日本の部材はやはりいい。日本のメーカーさんと長くつき合っているので、サプライの安定性には自信があります。

 ── 日本人からみると、安心感が高いですね。ただ、日本製部材はコストが高くはないのですか。

 パトリック 確かに日本製部材は中国製よりも高いですが、対策があります。一つは製造プロセスを改良しコストダウンすること。もう一つは効率を高めることです。高品質な製品で、メンテナンスとアフターサービスを減らすこともできます。

 ── 外部の保険会社と組んだ二重保証も安心感が高いです。品質保証やアフターサービスには、かなり力を入れているようですね。

 パトリック それはとても大事です。市況が悪かったここ1〜2年でも、当社が業績を伸ばせた要因の一つもそこにあります。日本のマーケットには、価格よりもアフターがしっかりしているメーカーのものを選ぶユーザーが多いと聞いています。

 ── ヨーロッパのユーザーには、アフターサービスのよさが評価されているわけですね。

 パトリック そうです。ヨーロッパ、特にドイツでは、当社は有名な会社なんですよ。ドイツの人たちは、日本人と同じような国民性を持っていて、品質に関する厳しい目を持っています。そこで評価をされてきているので、日本でも通用すると思っています。


目標は3年でトップ5入り

 ── 日本の市場をどう見ていらっしゃいますか。

 パトリック ものすごく成長するだろうと予測しています。そして日本のお客様はものすごく厳しい。その分、当社も訓練されるというか、品質をもっと高めることができると思っています。そしてモジュールの提供だけでなく、EPCのプロジェクトに参加したり、手伝ったりしていきたいですね。お互いに情報交換をしながら、ヨーロッパでのEPCの経験を日本市場でも生かしたいと思っています。

 ── ヤマダ電機とパートナーシップを組むことで、どんなサービスが提供できると考えていますか。

 パトリック やはりモジュールだけの話ではなく、システムとしてサポートができると思います。しっかりとした体制を組んで一緒にうまく成長していきたいですね。ヤマダ電機さんはEPCを始めてまだ間がないと聞いていますので、我われのノウハウをワークショップなどで共有すれば、今までにないユーザー・サポートが可能だと確信しています。

 ── 日本での目標を教えてください。

 パトリック 2014年末までに、ランキング10位以内、そして3年間で5位以内という目標を持っています。そのために今年はまずネットワークを作り上げて、アフターサービス体制を万全にします。来年からたくさん売っていけるような基礎の仕事を、まずはやっていかないといけないでしょうね。

 ── 日本のユーザーへのメッセージをお願いします。

 パトリック 我われ中国からきているメーカーですが、中国メーカーの悪いイメージを、日本のユーザーに持たせたくはありません。品質やシステム、アフターサービス、そういったものを踏まえた「ET」ブランドとして認知いただきたいと思っています。日本の部材を多く使っていますし、安い中国製品を売りたくて、日本にきたわけではありません。多くの日本の企業やユーザーに貢献できると思っています。

 ── ちなみに「ET」とは?

 パトリック 「ET」とはカタログ等に記載している「Toward Excellence」の頭文字です。意味は「Excellenceに向かう」こと。テクノロジーという意味もありますが、モットーとしては“イノベーションより卓越へ”という意味です。(敬称略)

 

 

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