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2012.06.10 (シャニム39号掲載)

太陽光発電「超」 完全ガイド Part3

 

PART3   「メンテナンスの重要性

定期訪問点検など4つの安心
ヤマダの長期「アフター制度」

 

 メンテナンスは不要なのか!?──。

 太陽光発電への注目度が高まる中、こうした議論が多くなされるようになってきた。特に、日夜風雨にさらされ続ける太陽光発電モジュールは、洗浄等を行なうべきか・否かで意見が分かれている。

 メーカー各社は、基本的には「モジュールはメンテナンスフリー」といい、汚れ等は雨水などで自然に流れ落ちるとしている。実際「ウォータードレインコーナー(パナソニック)」や「防汚タイプモジュール(京セラ)」など、各社は独自のメンテフリー技術を開発。その採用モジュールを増やしている。しかも、モジュール出力保証なども行なっており、ノーメンテナンスでの信頼性を高めていることは確かだ。

 だが、やはり太陽光発電システムは電化製品。手を加えてやればやるだけ、発電効率等の維持・拡大につながることも確かである。

 モジュール洗浄についての議論で、引き合いに出されるのがクルマのフロントガラスだ。「洗車せずに放っておけば各種の汚れが付着したままになる」というもの。賛否はあるだろうが、1つの参考意見ではあろう。

 また、太陽光発電システムに関連した各種保険や補償なども増えてきている。こうしたものへの加入の是非も問われているが、関係者の間には「可能であれば、加入すべき」との意見が多い。太陽光発電システムは、基本的に屋外で使用するシステムであり、ユーザーがトラブル等を発見することは、簡単とはいえないからだ。万が一に備えることも重要というわけである。

 

ヤマダの長期「アフター制度」

 その意味でまず注目できるのは、ヤマダ電機の「長期安心のアフター制度」だろう。これは業界に先駆けヤマダが独自に開発した太陽光発電システム用アフターサービスだ。以下の4つで構成されている。  

 1. 日照補償「10年」

 都道府県の県庁所在地の観測地点において、観測期間の日照時間が基準値から免責時間を超えて下回った場合、日照補償金が支払われる。

 2. 動産総合保険「10年」

 ①火災・落雷・破裂または爆発

 ②台風・旋風・暴風・暴風雨等の風災、ヒョウ災、豪雪・雪崩等の雪災

 ③台風・暴風雨・豪雨等による洪水・高潮・土砂崩れ等の水災

 ④建物外部からの物体の落下・飛来・衝突

 3. 工事保証(瑕疵)「10年」

 ①工事中に、屋根から誤って落とした工具が通行人にぶつかりケガを負わせた。

 ②工事中に、屋根から誤って落とした工具が、下に止めてあったクルマに当たり傷をつけてしまった。

 ③据付工事のミスが原因で、雨漏りし、天井や壁にシミが発生。

 ④電機工事の配線ミスにより漏電し、火災が発生した。

 4. 安心点検「8年」

 定期的にスタッフが訪問し、システムに異常がないかを点検する。

 機器の定期点検/1カ月・5年・8年

 太陽光発電システムでは「ちょっとしたトラブルは、ユーザーには発見しにくい」とされるだけに、定期訪問点検などは、発電効率を安定化するために効果的といえるだろう。また、お天気任せのシステムだけに、日照補償も心強いはずだ。

 現状は住宅用システムのみを対象としているが、ヤマダ電機では「アパート用や産業用についても専用のアフターサービスを開発中であり、随時、提供予定」と話している。

 

「エコピュアクリーン洗浄」とは

 発電効率を維持するには「太陽光モジュールの洗浄が有効」との声も多い。基本的には雨水による自然洗浄機能を持つモジュールが多いのだが、鳥のフンや火山灰などは落ちにくいようだ。排気ガスも「頑固な汚れ要因の1つ」だという。

 ユーザー自らが屋根に上がり、洗車の要領でモジュールを洗浄することも不可能ではない。

 ただし、転落事故等のリスクがあること。そして化学洗剤等を使用できないとの制約もある。基本的に多くのモジュールメーカーが、化学洗剤による洗浄を行なった場合「メーカー保証対象外」となることを、取扱説明書などで解説しているので注意が必要だ。

 とはいえ水道水だけでは洗浄力が弱く、また、乾いた後に水アカが残りやすい。水アカが受光を遮り、発電効率を悪化させる可能性もある。

 こうした中、注目されている洗浄サービスが、日本フォームサービスの「純水洗浄装置エコピュアクリーン」だ。

 同社はヤマダ電機の太陽光発電事業におけるパートナー企業として、住宅用から産業用までのシステム設計・施工を請け負っている。そして大きな特長が「洗浄」などの豊富なアフターメニューを持つことだ。

 エコピュアクリーンは、基本的には水道水を用いるが、そこに含まれるミネラルや有機物を除去した「純水」を精製。これを噴射しながらローラーブラシで洗浄するため、カラ拭きせずとも「水アカが残らない」のである。

 もちろん化学洗剤等は一切使わず、純水内の水素イオンに汚れを吸着。不純物残留や静電気の発生を防止するという仕組みである。

 前ページの図は日本フォームサービスが発表した「洗浄効果試算表」だ。2010年7月1週から同年9月4週までの平均気温と発電効率を表している。

 8月4週にエコピュアクリーン洗浄を行なっているが、この週を境に発電効率がグッと高まったことが分かる。特に9月1週は平均気温が35℃以上と一番の猛暑だったにもかかわらず、高レベルの発電効率を維持していることに着目すべきだろう。

 太陽光発電システムの中でも特に産業用は、発電効率をいかに維持・拡大するかが重要なテーマだ。モジュールの洗浄コストは、そのための必要経費として予算化することが望ましいのではないだろうか。


図 エコピュアクリーン洗浄効果試算表

 

 火山灰が付着したままのモジュール(左)と、
それをエコピュアクリーン洗浄したモジュール

 

 

「エコめがね」で太陽光見える化

 では、モジュール洗浄を行なうタイミングだが、これは設置環境等によって大きく異なる。日本フォームサービスでは「基本的には発電効率がダウンし始めたら、洗浄のタイミング」だという。これは産業用でも住宅用でも同様とのこと。

 そこで重要になるのが、日々の発電量管理だ。天候、気温、日照時間等と実際の発電量を管理し、似たような条件下ながら、発電量がダウンしている場合には、何らかのトラブルの可能性を疑うべきだろう。これらは基本的にメーカー各社の発電モニターで、チェック可能である。

 中にはシャープのように、ネットを通じた「見守りサービス」で、システム管理を無料代行(通信費等はユーザー負担)するものもある。

 だが、さらに利便性の高い太陽光発電管理サービスとして、ヤマダ電機がイチ押ししているのが、NTTスマイルエナジーの太陽光発電見える化サービス「エコめがね」だ。

 これは「発電量や消費電力量のチェック」「システムの監視(見守りレポートの提出)」などを代行するサービスである。

 最大の特長は従来の太陽光発電システムでは常識だった発電モニターを必要とせず、ネット環境があれば、パソコンやタブレット、スマートフォンなどで、いつでもどこからでもモニタリング可能なことである。

 住宅用にも最適だが、特にアパートオーナーにとっては利便性が高いだろう。発電モニターによる管理では、現地に出向く必要があったが、エコめがねなら自宅やオフィスからいつでもチェック可能だ。ネットワーク時代ならではの発電管理システムである。

 エコめがねは住宅・アパート用のサービスだが、産業用についてもヤマダ電機では、より精緻な発電量監視システムを開発中とのこと。いずれにしても太陽光発電システムでは、発電量管理をいかに効率よく正確に行なうかが、発電効率を維持・拡大するための重要なポイントである。

 

 プロジェクトファイナンスを応用
最小限の投資で発電事業参入を!

 太陽光発電に事業として取り組む手法の1つとして、ヤマダ電機はメンテナンス付きリースやプロジェクトファイナンスを応用した提案も行なっている。初期投資額を最小限としつつ、ヤマダのノウハウで発電事業を展開可能だ。

 スキーム案①は「メンテナンス付きリース型」だ。遊休地のオーナーなどが、自ら発電事業者となり、ヤマダ電機の提携金融機関とリース契約を結ぶもの。システムの設計・施工や運営、メンテナンスなどはすべてヤマダ電機グループが代行し、オーナー企業は売電収入からリース料を賄うというスキームである。 

図1 参入スキーム案①「メンテナンス付きリース型」

 

 スキーム案②は「共同事業型」だ。これはヤマダ電機が遊休地のオーナーを募ると共に、同地で太陽光発電事業を運営する事業者(SPC等)への出資を募ったり、インテグレーター機能の提供などを行なうもの。出資者へのリターンは売電収入で賄い、遊休地オーナーは発電事業者から土地の賃貸料を得るスキームである。

図2 参入スキーム案②「共同事業型」

 

産業用太陽光発電システムはファイナンス戦略が重要となる。こうした相談に応じられることが、ヤマダ電機の大きな強みの1つである。