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2012.03.05 (シャニム38号掲載)

商品研究2| プロジェクター

スマホ&タブレット連携も登場
高性能&エコ対応が必須機能に

「3000lm」「リアルWXGA」は、もはや標準スペックに
内蔵センサーを生かした自動化機能によりユーザービリティがアップ
スマホやタブレット連携による新プレゼンスタイルが定着か
使用スペースの広さを選ばない進化した短焦点機能

 

 ビジネスで広く使われているデータプロジェクター。その商品トレンドを見ていこう。

 ひと口にデータプロジェクターといってもジャンルは幅広い。ここではビジネスで汎用的に使える低価格で小型軽量な製品に絞り、このジャンルで売れ筋のエプソン「EB-1700シリーズ」(ビジネスユース・モバイルモデル)、カシオ「XJ-Aシリーズ」(スリムモデル)、NEC「ViewLight Vシリーズ」、日立「CPシリーズ」などからトレンドを読み取ってみたい。

 

超薄型機も3000lm&リアルWXGA

 まず、このジャンルのデータプロジェクターでいえるのは、上位機種は輝度で3000lm(ルーメン)、解像度でリアルWXGA(1280×800画素、垂直・水平のアスペクト比16:10)の組み合わせが定着してきたことだ。

 エプソンEB-1700シリーズ4機種では上位のEB-1775/1770が3000lm・リアルWXGAに対応。今年2月に新発売されたカシオXJ-Aシリーズ3機種では最上位のX-A256が対応する。

 両シリーズとも、本体の厚さ45mmを切る超薄型のA4モバイル機だが、それだけ高い輝度・解像度を確保している。NECのViewLight Vシリーズ7機種では、昨年発売された「NP-V300WJD」が初めて対応した。

 ノートPCの解像度は現在、同じWXGAでもAV機器の世界から生まれた「WXGA60(1366×768画素)」が主流となってきたが、3000lm・リアルWXGA機ならPCモニターの情報を明るい画面でほぼリアルに投写できる。ビジネス向けデータプロジェクターでは当面、3000lm・リアルWXGAが標準的なスペックとなってきそうだ。

 このジャンルのデータプロジェクターは、狭い会議室や商談室で使われることが多く、投写距離を短くする短焦点化も定着した。

 その中でも注目モデルは、日立のCP-A301NJ&同AW251NJだ。これは限られたスペースで、可能な限りの大画面投写を実現する「超短投写プロジェクター」。その実力は、251NJの場合、本体前面からわずか26cmほどで80型大画面を投写可能である。

 さらには「机上投写」にも対応しており、専用スタンドを使用すればデスクトップへの大画面投写も可能だ。プロジェクターといえばスクリーンや壁面への投写が一般的だが、日立の場合、独自の超短投写技術により、従来の制約を大きく取り払ったといえるだろう。

 


日立CP-AW251NJによる机上投写のイメージ
 

 

 

競い合うユーザービリティー

 最近のデータプロジェクターは輝度・解像度の基本性能が高まった上、ユーザービリティー(使いやすさ、使い勝手)も増している。

 ユーザービリティーの基本は、使いたい時に即座に使い始められて、終わりたい時に直ぐに終われることだろう。エプソン製品がかねてから実現していた数秒で起動する「クイック起動」、電源を抜いて即終了する「ダイレクトパワーオフ」は各社とも対応してきた。

 ViewLight Vシリーズは電源オンから約7秒で起動し、電源オフから0秒で終了する。XJ-Aシリーズはレーザー&LEDハイブリッド光源により、最高輝度で垂直起動するのにかかる時間は最短8秒という(通常は起動後も最高輝度に達するまでは時間を要する)。

 画面補正機能も充実してきた。EB-1700シリーズの最上位機「EB-1775W」は、壁などに投写した際に画面とフォーカスを自動調整する「自動タテヨコ補正」など4種類の補正機能を持つ。一方、ViewLight Vシリーズは壁などに投写する際は、色合いを自動調整する「壁色補正機能」が作動する。

 インターフェイスとしてはHDMI端子の装備が標準となってきた。最近はAV機器だけでなく、PCでもHDMI端子を装備する機種が増えており、ケーブル1本で映像・音声を伝送できるのは便利だ。また、EB-1700シリーズは、PCとプロジェクターをUSBケーブルで接続し、映像・音声・ワイヤレスマスと3種類の信号を一括伝送する「USBディスプレイ」にも対応している。

 無線LAN機能も使いやすくなっている。前述のEB-1775WとXJ-Aシリーズの上位機「XJ-A256/A246」はIEEE 802.11b/g規格の無線LANに標準対応し、Windows PC/Mac、後述するスマートフォン・タブレットPCと繋がる。EB-1775Wの場合、PC側の無線LAN設定を自動化するUSBキーもオプション提供される。XJ-A256/A246は同一無線LAN上にある最大32台の端末と同時接続し、最大4台を同時投写できる(4分割画面表示)。

 センサーを利用してのインテリジェント機能は最近の家電製品でおなじみだが、ビジネス向けデータプロジェクターでもその流れが出てきた。

 XJ-Aシリーズでは、内蔵の照度センサーで周囲の明るさに応じて輝度を自動調節する「インテリジェント・ブライトネス・コントロール」を搭載している。部屋が暗い(明るい)のに必要以上に明るい(暗い)画面で投写していれば、見にくい上に目に悪いが、輝度を手動調整するのは面倒なもの。それを機械が自動で調整してくれる。ムダな消費電力を抑える役割もある。

 

iOS端末で、どこでもプレゼン

 データプロジェクターで新しいトレンドとなりそうなのは、普及が著しいスマートフォン・タブレットPCとの連携である。

 エプソンは昨年末、iOSアプリケーション「Epson iProjection」の無償提供を始めた。オフィリオプロジェクター30機種において、同アプリをインストールしたiOS端末(iPhone/iPad/iPod touch)で表示する各種ファイルを、無線LAN経由で投写可能になった。当然、EB-1700シリーズも含まれる(EB-1750除く)。

 アクセスポイントを介さずに機器同士だけで無線LANを構成するアドホック接続にも対応し、どこでもプロジェクターとiOS端末だけでプレゼンできる。

 カシオの場合はiOSのほか、Android、Windows Mobileを搭載するスマートフォン・タブレットPCにも対応しているのが特徴だ。事前に付属の専用ソフトで特別なファイル形式に変換しておく必要はあるが、アニメーション付きパワーポイントも投写可能である。XJ-AシリーズではXJ-A256/A246の2機種で利用可能だ。

 手持ちのスマートフォン・タブレットPCをマルチタッチ操作でページをフィリックしたり、拡大・縮小させたりしてのプレゼンは、スマートで効果的だろう。

 

エコモードで光源寿命1.7倍

 最近のデータプロジェクターは、筐体の小型化、省電力化などにより製品ライフサイクルで環境負荷を相当減らしているが、各社ともさらにエコ対応に工夫を凝らしている。

 例えば、EB-1700シリーズは消費電力を約28/34%削減する「エコモード」を備える。ユーザーが任意で同モードを選べるほか、スライド式レンズカーバーを閉じると自動で同モードに切り替わる仕組みだ。プレゼン中にこまめにカバーを開け閉めすれば節電できるのだ。

 ViewLight Vシリーズも同様のエコモードを備える。3000lm機のNP-V300XJD/V300WJDでエコモードにすると輝度が約25%下がり、消費電力も同程度減る。それでも元が3000lmなので実用的な明るさが保たれる。エコモードを多用すれば光源寿命も延びる。仮に常時エコモードな標準3000時間の光源寿命が5000時間になる。

 XJ-Aシリーズはレーザー&LEDハイブリッド光源より、輝度劣化が少ない状態で光源寿命2万時間を達成している。その上、一般の光源に含まれる水銀を使用していないのが環境に優しい。 

 なお現状、LEDランプは輝度が最高でも数百lmしか出ず、本格的なビジネス向けデータプロジェクターに使うのは厳しい。一方、水銀ランプに比べて超寿命、低発熱と明確なメリットがある。今後、カシオのようにハイブリッド型でLEDランプのメリットを生かす製品が増えるかもしれない。

 

●製品紹介

重さ1.7kgで3000lmを実現した小さな巨人
エプソン EB-1775W

エコや静音設計と最新テクノロジーを凝縮
NEC NP-V300XJD

ランプを使わない水銀フリーで3000lmを実現
カシオ XJ-A256

場所を選ばない独自の超短投写モデル
日立 CP-AW251NJ

 

 

 

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