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2011.11.30 (シャニム37号掲載)

商品研究1| ビジネスプリンター

複数台を用途で使い分ける時代
ビジネスインクジェットに要注目

用途に合わせてドキュメント機器を使い分けるオフィスが増加
進化したビジネスインクジェット機が注目を集める
経済的な価格やランニングコストが魅力
インクジェット機ならではのメリットを生かして広がる活用の場

 

 今や「ビジネスプリンターやビジネス複合機(以下、MFP)はオフィスに1台あれば十分」という時代ではない。

 ビジネス資料や企画書、学校関係なら配布物などの印刷に加えて、ドキュメントの電子化やインターネットFAXの活用等々、プリンターやMFPの役割は増している。実際、オフィス内での利用人数に関係なくプリントジョブやスキャンなどが集中することは多々ある。また、頻繁に利用する場合には離れた位置にあるセンターマシンとデスクを行き来するのは面倒なものだ。

 こうした時、センター機以外にプリンターやMFPがあると、順番待ちのストレスやムダな社内動線は解消される。この意味で、複数台を併設して業務効率やドキュメント利用の快適性をアップさせることは、オフィスの常識ともいえるだろう。

 具体的な導入スタイルについての解説は他に譲る(*1)が、SOHOや小規模事業者などのメイン機としてはもちろん、サブ機としても注目を集めているのがビジネスインクジェットと呼ばれるプリンターやMFPだ。

 ビジネス向けには、レーザーやLED方式を採用したページプリンターが一般的だが、ビジネスインクジェットとは文字通り業務利用に耐え得る性能を備えたインクジェットタイプの製品である。

 以前からビジネス向けのインクジェットモデルはラインアップされていたが、この数年で性能や機能が大幅に向上したことを背景にオフィスでのニーズが高まってきた。

 火付け役は、ブラザーのインクジェットを採用したA3カラーMFP。スペースの問題から、それまでA3機の導入を断念していたSOHOや小規模事業者などに大人気となった。これを契機に、ビジネスインクジェットに特化して市場を切り開いてきたともいえる日本HPのOfficejetシリーズが注目される。

 さらにエプソンやキヤノンなどが力を入れてきた。例えば、エプソンはオフィス内への設置を想定したビジネス向けインクジェットプリンターやMFPの新製品6機種を、この8月にラインアップに加えるなど、ビジネスインクジェット市場は、大いに活気づいている。

 

ビジネス向けに大きく進化

 ビジネスインクジェットが人気を博している大きな理由は、多機能ながら導入費用やランニングコストが経済的という圧倒的なコストパフォーマンスの高さだ。

 例えば、MFPではプリンターやコピー、FAX、スキャナーなどのコア機能の集約は当然、ネットワークは無線LAN、メモリーカードスロットなどを標準搭載し、自動両面印刷だけではなく自動両面読み取りに対応しているモデルも多い。さらに、スマートフォンからの遠隔操作により出力できるなど独自機能を持つ多彩さも魅力となっている。

 インクジェットとはいえビジネス向けだけあり、生産性の点でも満足のいくスペックを備える。印刷速度は高速化しており、例えばエプソンの最新モデルA3カラーMFP「PX-1700F」は、カラーとモノクロとも最速で毎分34枚(*2)の出力が可能だ。

 カラー1枚当たりの印刷費はレーザー機の半分程度に抑えられている機種が多く、ランニングコスト削減に役立つ。導入とランニングコストのお得感から、「SOHOなどのメイン機としも注目されているが、2台目以降のサブ機として人気が高い」(ヤマダ電機法人事業部)という。

 十分にビジネスで使える性能と機能を備えながら、A3対応機の実売は5万円前後。モデルによっては2万円台半ばという驚きの価格帯が実現されている。

 そして、節電需要を背景にビジネスインクジェットを後押ししているのが、省エネ性能の高さだ。例えば、A3カラーMFPのビジネスインクジェット機が要する印刷時の最大電力消費量は20W前後のモデルが多い。印刷イメージをドラムに投影し、用紙にトナーを定着させるため最大で1000W超、動作時平均でも500W前後の電力を消費するレーザーやLEDに比べて消費電力の低さが際立つ。

 また、レーザーやLEDのA3カラー機を導入する場合、最大消費電力の大きさから契約アンペアの見直しが必要となる場合もあるが、消費電力が低いビジネスインクジェット機では、そうした心配が不要といったメリットもある。

 ただし、大量に印刷やコピーが必要な時には出力速度や給紙容量、耐久性などの点でレーザーやLEDタイプに譲る(*3)。このため、例えばA4カラーレーザーMFPをメイン機に、時々A3サイズを出力したいというオフィスが気軽に導入できるA3対応機としてビジネスインクジェット機が売れているというわけだ。

 ビジネスインクジェットとレーザー/LEDの特徴

留意点
ビジネスインクジェット レーザー/LED
メリット ○高機能で機器の導入コストが安い
○光沢紙など専用紙へ印刷した場合の 画像品質が高い
○筐体がコンパクトで設置性がよい
○印刷時の消費電力が低い
○消耗品の単価が安く、手に入りやすい
○用紙対応力があり、フチなし印刷など が可能
○出力スピードが速い
○普通紙に印刷した場合の品質が高い
○大量印刷にも対応する高い耐久性を 備えている
○大容量の給紙が可能で、増設によりニ ーズに合わせた給紙が可能
○トナーなどの消耗品交換の頻度
留意点 ○耐久性の点から大量印刷には配慮が 必要
○インクジェットのヘッドが摩耗すること があり交換が必要な場合も
○印刷ニーズに応じて採用インクの種類 などを検討
○複合機などでは設置場所に対する考 慮が必要
○A3複合機の導入では契約している電力 量の見直しが必要な場合も

 

広がるドキュメント活用の幅

 また、インクジェットならではのメリットに注目するオフィスや店舗が増えてきた。例えば、写真などを印刷した場合の発色のよさである。

 光沢紙や写真用紙などを使いインクジェット機でプリントアウトした画像の鮮やかさは、誰もが知るところだろう。このため、従来もホーム用のインクジェット機を転用してビジュアル重視のビジネス文書、チラシやメニューを印刷するオフィスや店舗もあったほどだ。

 だが、ホーム向けインクジェット機を転用する上では、染料インクが採用されていることに留意しなければならなかった。

 染料インクは発色が鮮やかというメリットを持つ一方、改良されてきたとはいえ普通紙などに印刷した場合、にじみや水濡れに弱い。普通紙での画質と耐久性の高さが要求されるビジネス向けでは、これはデメリットとなる。そこで、多くのビジネスインクジェットで採用されているのが、顔料系といわれるインクである。

 顔料インクは、普通紙でもレーザーやLEDに劣らない高画質でにじみなく印刷ができ、少しくらい水分にさらされてもインクがにじまないといった特徴を持つ。

 用紙のギリギリまでプリントできるフチなし印刷や、長尺印刷など用紙対応力の高さもインクジェット方式のメリット。顔料インク採用のビジネスインクジェット機なら、こうした機能と併用することで、屋外掲示用のポスターや販促用の小型ノボリなども内製できるようになる。

 全色に顔料インクを採用したモデルや、カラーに染料系/モノクロに顔料系と染料系の併用など、インクの採用スタイルもモデルにより様々。用途に合わせて選びたい。

 ビジネスインクジェット機がビジネスでのドキュメント活用の幅を広げてくれることは確実だ。例えば、印刷ボリュームが少ないSOHOならメイン機として、スタッフを抱えるオフィスならレーザーやLED機などメインマシンのサブ機として導入してはいかがだろうか。ぜひ、ヤマダ電機法人コーナーで相談してほしい。

(*1)弊誌第25号にて関連記事。シャニムHP(http://shanimu.com/)で閲覧可能
(*2)画質、ハードやソフト環境などによる
(*3)機種によっては、印刷速度が速いタイプや500枚程度の大容量給紙が可能なモデルもある


ラインアップの充実で、店頭にも多くの実機が並ぶようになった。
ぜひ、足を運んで性能や機能を確かめてほしい

●製品紹介

A3カラーLED複合機
OKIデータ COREFIDO MC860dtn

A3カラーレーザー複合機
コニカミノルタ bizhub C200R

A3カラーインクジェット複合機
エプソン Offirio PX-1700F  日本HP Officejet 7500A

A4カラーレーザー複合機
キヤノン Satera MF8380Cdw

A4モノクロプリンター
ブラザー JUSTIO HL-2130

 

 

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