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2007.10.20 (シャニム21号掲載)

ヤマダとの連携強化で医療の新サービスを推進

医薬品卸最前線
「共創未来グループ」東邦薬品

ヤマダ電機との連携を強化し
医薬品卸の新サービスを推進

http://www.tohoyk.co.jp

医薬品卸大手の東邦薬品が、ヤマダ電機との連携を強化する。医療機関や患者の利便性を高めるための新たな医療サービスを切り開く考えだ。

さまざまな分野で業界再編が進んでいる。国による薬価改定などの直撃を受けた医薬品卸業界は、その急先鋒といえるだろう。卸各社は価格競争力を高めるべく規模を拡大。大手4グループへの集約化が急速に進んでいる。その手法は資本の論理によるM&A(合併・買収)が主流だ。
ところが、大手4グループの一角を占める東邦薬品は、資本の論理とは一線を画した独自の連携手法で注目されている。グループ企業の自主性を尊重した「やわらかな絆」を標榜しているのだ。

東邦薬品は現在、15の地方卸と「共創未来グループ」を形成するが、その連携手法は業務提携や一部出資などによるもの。東邦薬品が主導権を掌握するのではなく、傘下企業の経営の自主性を尊重。その上で仕入れやシステム、物流などのインフラを共通化し、スケールメリットを共有しようというものだ。
東邦薬品の濱田矩男社長は「地元でしっかりとやっておられる方々に、インフラ部分は共有してもらい、あとは自由にやっていただく。力でねじ伏せる必要はない。意欲のあるところにはやってもらうというグループ運営を実践している」と話す。こうした独自の結束により、グループ総売り上げは、約1兆3000億円にまで達している。

脱価格競争を積極推進

さらに東邦薬品で注目できる点は「脱価格競争」を標榜していることだ。NB商品を主体とする医薬品卸業界にとって、価格は重要な差別化要素だ。現状の業界再編も、この強化を第一義とするケースが多い。
ところが東邦薬品は価格競争だけにとらわれず、顧客のための自社サービスを開発・推進することで、独自のポジションを構築している。

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△バーコードをなぞるだけの簡単発注システム「ENIF」
患者の待ち時間を解消し院内感染リスクを低減する「LXMATE Helios」

例えば医薬品オーダーシステム「ENIF(エニフ)」である。これは病院や薬局の医薬品発注を、バーコードリーダー・システムを用いて飛躍的に効率化させたもの。従来はカタログ等で該当薬品を探しながら、電話やFAXで発注していた。
しかし、ENIFはバーコードをスキャンするだけの簡単発注システムだ。午後8時までの受注分は、基本的に翌日の午前中に納品している。
しかもENIFは、医薬品の服薬指導書や効能・効果のデータを返信したり、薬局の棚卸し支援機能やデッドストックを解消する不動在庫掲示板システムを兼備するなど、薬局の在庫管理等にも威力を発揮する。こうした利便性が高く評価され、全国の4割にあたる2万3000軒以上の薬局がすでに活用している。
また、東邦薬品は患者のためのサービスも用意している。「LXMATE HeLios(以下ヘリオス)」は、病院や診療所での患者の待ち時間を解消するシステムだ。患者は電話やインターネット、携帯電話でいつでも予約できる。しかも、予約確認や変更、キャンセルもいつでも可能だ。
診察を受けるために待合室で何時間も待たされた経験を持つ人も少なくないだろう。これは時間の無駄であり、院内感染のリスクが高まることにもなる。こうした状況を解消したいとの思いから、東邦薬品は13年ほど前にこのシステムを開発。今では1800台以上の納入実績がある。

ヤマダ電機との協業

このように東邦薬品は「顧客目線・患者目線」を重視したサービスを開発し、提供。脱価格競争を推進している。その姿勢はさらに強化され、今後はヤマダ電機との協業による新サービスを展開する計画だ。
その1つが「LXMATE HeLios SELENE(以下セレネ)」である。これは前述したヘリオスのノウハウを活かし、インターネットを利用したASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)として新システムをリリースする。医療機関にとっては予約システムが、より導入しやすくなり、患者の利便性もより高まることになる。
ヤマダ電機がセレネ用のハード(PC端末等)の供給、セッティング、及びネットワーク配線工事等を担当。全国レベルで万全の体制といえるだろう。

しかも、東邦薬品はセレネのアプリケーション開発や運用をNTTコミュニケーションズとタイアップしている。同社では「セレネが患者様と医療機関様に使い勝手のよいシステムとなるよう、本システムのサポートをしていきたい」と話している。
セレネは予約システムだけでなく、導入した医療機関の専用ホームページも無料提供(1ページ)され、ホームページの作成支援も行なわれる。IT化を充実させ患者サービスをより高めたい医療機関にとっては、頼もしいツールである。

一方、医療機関の請求システムについても、ヤマダ電機との協業が本格化する。厚生労働省は今年4月から、保険医療機関・保険薬局の診療報酬等の請求方法として、オンラインによる方法を追加した。より効率的な医療制度運営を狙ったもので、11年からはオンライン請求に一本化される方向だ。このため医療機関などは、新たな請求システムの整備が不可避の状勢である。

東邦薬品はこの制度変更にあたり、新たなサービス展開を図る。そのハードの供給、セットアップ、及びネットワーク配線工事をヤマダ電機が担当する。東邦薬品では「ヤマダ電機の豊富な品揃えの中から、オンライン請求システムに最適なハードや周辺機器を、リーズナブルに提供できる。しかも、ヤマダ電機のITノウハウや全国レベルのアフター体制は、ユーザーに高い信頼感を与えられるはず」と話す。
「やわらかな絆」を標榜し、業容を拡大する東邦薬品にとって、ヤマダ電機との協業は今後、重要度をさらに高めることになりそうだ。その成果は、患者の利便性アップという形として現れることになる。

詳しい問い合わせは、東
邦薬品の下記連絡先まで。
TEL 03-5481-6952
Eメール selene@so.tohoyk.co.jp

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全ては健康を願う人々のために

東邦薬品・濱田矩男社長

「変化を先取りする形での従来のビジネスモデルの見直し」と「新たなビジネスチャンスへの果敢なる挑戦」。この2つは今や、医薬品卸経営における最大の課題です。

当社は医療と健康に携わる者の共通の価値観である「全ては健康を願う人々のために」を新たなコーポレートスローガンとして掲げ、顧客価値の創造に取り組み、市場における企業価値の向上と、コーポレートブランドの確立を目指してまいります。

「共創未来」の旗のもとに共鳴し集い、幾多の歴史を積み重ねる中で求心力と一体感を育んできた企業グループとして、全社員が一丸となり、新たな経営改革ビジョンのもと、重点戦略課題(アクションプラン)の実現に邁進してまいります。

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